• マンション・バリューアップ・
    アワード2022
部門賞
  1. 管理組合運営部門
  • コロナ禍で普及したIT技術を活用
  • 有益で効率的な管理改善を実現!
  • ~人の心に響くのはアナログ~
  • コロナ禍で普及した
  • IT技術を活用有益で
  • 効率的な管理改善を実現!
  • ~人の心に響くのは
  • アナログ~
片岡 忠朗 様
  • Jワザック両国管理組合 理事長
  • 【マンション情報】
  • マンション名:Jワザック両国
  • 建築年:2016年12月(築7年目)
  • 総戸数:76戸(内74戸が1K/1DK/1LDKの単身者向け住戸)
  • 居住者比率:区分所有者(約35%)/賃借人(約65%)
  • 【問題点】
  • マンションの特性もあり、マンション管理への意識の低い外部の組合員が多く、総会成立要件である出席定足数を確保をすることも毎回苦労するような状態が続いていた
  • 消防訓練も過去からほとんど実施はされていない
  • 【改善取り組みの背景】
  • 2020年より管理意識の高い役員たちによってそれまで消極的だった管理活動から理事会を中心とした積極的な管理活動に転換し、昨今のコロナ禍もあいまって、オンライン理事会などITを活用した管理活動に取り組むことに至る
  • 【改善取り組みの目的】
  • Withコロナを意識した時代にあった管理規約の改正
  • IT活用による管理活動・業務活動の効率化
  • IT活用による管理活動への参加促進
  • アナログ運用を駆使して勝ち取った
    IT技術も考慮した管理規約の大幅改正
  • 【課題】
  • 管理規約が竣工以来1度も改正されておらず、当管理組合にとって最適な内容ではない
    ※ 過去に管理規約改正の議案を上程したが、議決権数が不足し審議することもできなかった
  • 昨今のコロナ禍も踏まえ、今後の管理組合(理事会)運営としてIT化も急務
    ※ 2021年6月に改正された標準管理規約はコロナ禍を意識したIT化が盛込まれている
  • 【対応実施内容】
  • 最新の標準管理規約を参考にした大幅な管理規約改正を理事会にて検討
  • →理事会にて管理規約改正のための臨時総会の招集を決議
  • 4分の3以上の議決権を確保するため1ヶ月以上前に臨時総会の招集を組合員に通知
  • →臨時総会開催日の1週間前になっても4分の3以上の議決権が提出されていない状況
  • →管理会社と理事会で連携して対応実施
  • →・管理会社+理事会:マンション内に掲示する催促書面の作成・掲示
  • ・管理会社:議決権行使書等の未提出組合員への提出催促の連絡
  • ・理事会(理事長):管理会社でも連絡がつかない外部に居住する組合員へ出席票催促の往復はがき(文面と出席通知書など)を4通郵送
  • →できることは尽くして臨時総会当日へ
コロナ禍で普及したIT技術を活用。有益で効率的な管理改善を実現!
  1. オンライン理事会の実施内容
    コロナ禍を受けて暫定的にオンラインでの理事会を実施
    →オンライン理事会を数回実施後有効性を確認し、管理会社へオンライン会議システムの導入を打診。導入に至る(有料アカウント取得)
    →管理規約の理事会会議の条文にも「WEB会議システム等・・・」の文言追記を総会に議案上程して可決承認される
  2. ネットで消防訓練の活用
    コロナ禍でもあり、参加者がいない消防訓練にならないように理事会内でも議論し検討
    → 消防庁からも推奨されているネットで消防訓練を知り、防火管理者にて各居住者で個別に実施可能なQRコードも使用した消防訓練を作成し実施
  3. Googleフォームを活用した電子議決権の実施
    毎回開催する総会にて議決権行使書等の収集及び催促業務には多大な労力がかかるため対応を検討(これまで特別決議に届く出席数は確保したことすらなかった)
    → 電子議決権を検討すべきと理事会にて決議し、2021年6月に改正された標準管理規約の「電磁的方法」の文言を管理規約の各条文に追記することを総会の議案に上程し可決承認される
    → しかし、管理会社では電子議決権の実績もなく、システムも未開発のため実施NG
    → 理事会主導でのGoogleフォームを活用した電子議決権を検討して実施
  • 実施内容
  1. 管理規約大幅改正の取り組み(2021年12月5日開催の臨時総会にて実現)
    当管理組合にとって現代に適した管理規約に改正することが出来た
  2. オンライン理事会の取り組み(オンライン理事会開催回数:15回(2020年3月1日~2022年2月28日))
    オンラインでの理事会開催が規約上も正式に可能となり、効率的な理事会運営、会議資料の紙削減、各参加者の負担軽減、外部の居住者による役員就任による理事会参加も容易となった
  3. ITを活用した消防訓練の取り組み(消防訓練実施期間:2022年7月1日~7月31日)
    消防訓練をITを活用して個別に実施できることで、実施率がUPし、居住者の防災意識が高まり、共用廊下などの私物放置などもほぼ無くなった
  4. 電子議決権実施への取り組み(2022年5月22日開催の通常総会での出席通知書・議決権行使書等の提出で電子議決権を実施)
    総会の議決権等の提出が電子議決権で可能となり、提出者の手間の削減、管理会社による提出催促業務及び集計業務の手間削減につながった
  • 別紙1
  • 別紙2
  • ■ 苦労した点・工夫した点
  • ◆苦労した点
  • 臨時総会の議決権行使書等の催促・収集
  • ◆工夫した点
  • 往復はがきで臨時総会の議決権行使書等の催促を実施したこと(往復はがきには、管理活動や組合員一人ひとりの議決権の大切さも書いた提出催促の文面と返信面には議決権行使書を記載して簡単に議決権行使書などを返信できるように工夫した)
  • →当初は理事会より管理会社に往復はがきでの催促を依頼したが対応はできないとの回答だったので理事長にて往復はがきを準備して実施。
  • 結果、4通送ったうちの1通が総会開催までに返信があり(後日もう1通返信されたが無効となった)その1通が決め手となり特別決議の議案が可決承認された
  • 居住者の声
  • 【オンライン理事会について】
  1. 出席率の向上になると思われます。特に総会開催の打ち合わせは長時間になり、出張中の私は公共交通機関内、歩行中、自宅へスムーズに参加することができるなど、合理的な理事会になったと思えます。
  2. 管理会社の方も戸惑うほど早い段階でオンラインに切り替えていたので、コロナ禍にも関わらず、通常通りの理事会を開催する事ができたと思います。遠方に住んでいる所有者の方も理事になれるチャンスができたと思います。
  • 【ITを活用した消防訓練について】
  1. 消防訓練は大事なことなので、リアルな消防訓練が開催できるのが理想ですが、単身の方が多く残念ながら現実的では無いので、やらないよりは良いアイデアだと思いました。
  • 【電子議決権について】
  1. 他のマンションではまだ認知されていないシステムですが、若い方が多い印象なので、もしかしたら紙より抵抗が無く、投票率が上がるのではと思いました。郵送の手間や費用、コピー代の負担も減りSDGs観点からも賛成です。
  2. 社会のDX化に対応しており、極めて時代に適応した対応策と思います。総会成立の可能性が高くなるとともに、居住者の意思が総会へ反映できますので賛同します。
  • 本件を実施するのに掛かった費用(掛かる費用)
  • 管理組合からの支出は無し(管理会社側でのオンライン会議システム(Zoom)の有料アカウント費用が発生
  • 本件を実施することで削減することが出来た費用
    (出来る費用)
  • 具体的な費用は算出はしていないが、下記の費用が削減出来た(出来る)ものと考えます
  • 理事会参加のための交通費(外部に居住する役員)
  • 理事会資料の紙代
  • 総会議決権行使書などの催促業務の労務費の低減
  • 総会議決権行使書などの返信費用
  • 結果報告
  • イメージ写真
  • 別紙1
  • 別紙2