• マンション・バリューアップ・
    アワード2021
佳作
  1. 工事・メンテナンス部門
  • 高経年マンションの快適性・
  • 資産価値向上リノベーション
  • 高経年マンションの
  • 快適性・資産価値向上
  • リノベーション
伊藤 弘智 様
  • 大和ライフネクスト株式会社
  • 東日本技術サービス工事推進部 北日本工事企画推進課 主任
  • 大和ライフネクスト株式会社
  • 東日本技術サービス工事推進部
  • 北日本工事企画推進課
  • 主任
  • 竣工から40年を経過し、174世帯のうち約7割が高齢者というエバーグリーンエルム管理組合法人様は、理事・修繕委員が固定であるものの、役員も高齢化・少数に減ってしまっており、大型計画修繕の推進が大きな課題になっていました。特に過去から計画が延期していた排水管更新が昨年完了し、いよいよ古くなった共用部内装関係を一気に改装するプロジェクトが動いておりました。
  • また、売買で入居される方がいるものの、若年層は少なく、若返りが図れずに高齢化が進んでいた為、修繕委員会・役員も内装改修を機に、直すだけではなく、最新設備に一新することも視野に入れ、より永くマンションを維持する為の改修工事を意識されていました。
  • 40年間大きな内装改修を行っていないことや、一昨年の胆振東部地震の影響もあり、共用廊下の壁にはひび割れや塗膜の劣化だけでなく、美観の劣化も顕著であったこと。1対1のチャイムやドアホンしかついておらず、時間で締まるオートロックとカードキーはあったが、日中は常時開放した自動ドアであった為、防犯性が低いこと。過去に一部LED化していた共用廊下の照明は、節電もあって間引き点灯しており、夜間は薄暗くなってしまい快適性が欠如していたこと。照明器具の配線やダクト・ダンパーなどの隠蔽された設備が40年前のもので劣化が見えにくい部分が多く、防災対策の必要があったこと。竣工時からある玄関ドアや住戸の表札や階数表示、サイン関係の内装材など、マンション全体のデザインが陳腐化していたことなど、多くの課題がありました。
  • 築40年で行う内装改修、すなわち、ただ見た目を直す工事では無く、内装改修として、建て替えまでの最後の内装工事になる可能性が高く、見た目を直す以上に快適性や資産価値向上のインパクトが問われる工事でした。
  • 検討と合意形成までのプロセス
  • 工事までの経緯として、工事内容の検討や計画は修繕委員会と理事会が主体で進められており、技術的な情報やアドバイスは管理会社の技術担当が行っておりました。施工会社の選定は修繕委員会が主導して複数社の見積を取得し、プレゼン会を行って選定されました。金額面や提案力も評価して頂きましたが、前年に実施した排水管更新工事を無事竣工して信頼関係を築けたこともあって、管理会社での元請けとして施工させて頂くことになりました。その後は、工事担当者から内装改修に併せたリノベーション提案を行い、築40年のマンションを生まれ変わらせる工事にしよう!と修繕委員会・理事会が一致団結して、検討が加速していきました。
  • コロナ禍でしたが、検討経緯や施工内容の説明会を行い、住民の皆様の理解を深めて頂きましたが、同時に様々なご意見を頂く良い機会にもなりました。特にオートロックが無い生活が40年もあった為、新聞配達が住戸前まで来ていたことと、オートロックになった後の新聞配達をどうするのか?や、個々で設置したカメラ付きドアホンや新築時のままのチャイムなど、個々で仕様が異なる住戸についての対応をどうするのか?など、理事会や修繕委員会でも検討していなかった意見が出されましたが、問題解決に向けて更に深掘りが出来て、総会に臨み、承認されました。
  • 修繕とリノベーションの違い
  • 工事では、内部廊下について、ジプトーン天井の貼り替えに併せて、廊下天井裏の住戸のダクト・防火ダンパーの交換、照明器具の配線入れ替えと器具交換を行いました。廊下の照明は、今までのシーリングからダウンライトに変更することもあり、照度の異なる器具を用意して、試験設置を行い、夜間に明るさのイメージ確認を行いました。
  • 壁塗装では補修と塗り替えや床長尺シートの貼り替えに併せて、何度もパースを作成して、デザイン改修の検討を行いました。ただし、パースと実際の仕上りが異ならない様に、塗装の塗り分けや数種類の長尺シートを用意し、ドアフィルム、ダウンライトとの調和を確認する試験施工を行い、修繕委員会・理事会との仕上りイメージの共有を毎月の様に行いました。
  • 別の施工会社ではありましたが、オートロック付インターホン新設に併せて、ドア廻りが調和するようにインターホンパネルの新設や親子ドア風に見えるアクセントも提案して、ドア廻りのデザインを一新しました。また、在宅工事は、管理会社で内装改修を元請けすることもあり、住民との連絡調整は管理会社が行い、スムーズに日程調整を行うことが出来ました。
  • エントランス廻りについては、単なるデザイン改修だけではなく、宅配ボックス新設やオートロック新設に伴い、ノンタッチキーや逆マスター設定のカギを導入するなど、防犯性・利便性・快適性の向上や、コロナ禍ということもあって、非接触で入館できる新しい生活様式も取り入れた最新のシステムへと生まれ変わりました。
  • 実施内容
  • 無事無事故無災害で工事が竣工したこと。
  • 共用部のデザイン改修を行い、古いイメージを一新して、資産価値の向上に繋がり、これからも永く安心して生活できる住まいになったこと。
  • 廊下のLEDは、シーリングからダウンライトに変更し、デザイン的にもスッキリしただけでなく、器具の選定や消費電力も計算して点灯時間と回路を設定を見直して、夕方~夜間は全館点灯、深夜~総長は間引き点灯として、廊下の薄暗さを改善しながらも電気料の削減を行いました。
  • 玄関ドア交換とオートロック導入に併せて、キーシステムを統一し、逆マスター設置とノンタッチキーを導入。更にインターホンと宅配ボックスも連動させて、着荷連動や帰宅時に着荷が分かるように設定。快適性、利便性の向上と共に、新しい生活様式へと生まれ変わりました。
  • 実施結果
  • ■ 苦労した点・工夫した点
  • インターホン工事、オートロック集合玄関機用の壁の新設、ドア交換に伴うノンタッチキーの導入、宅配ボックスの運用開始など、オートロック化に併せてシステムを切り替えるタイミングと、住民へのアナウンスの徹底に苦労しました。特に高齢者が多い為、インターホンやノンタッチキーへのご理解を得るのに何度も個別にご説明しました。
  • 居住者の声
  • なし
  • 本件を実施するのに掛かった費用(掛かる費用)
  • 仮設工事530万、塗装工事1370万、床貼替工事1450万、LGS調整及び天井貼替工事830万、
  • 金物工事100万、電気工事710万、空調工事840万、ドア交換工事1700万、エントランスデザイン改修100万、
  • エレベーター内装改修170万、非接触キーシステム導入100万、インターホンパネル新設170万、
  • 宅配ボックス新設190万、ほか現場管理費・諸経費880万
  • 計9140万円(税抜)
  • ※別の施工会社にてインターホン新設2600万円(税抜)
  • 本件を実施することで削減することが出来た費用
    (出来る費用)
  • 電気料の削減 月額約5000円
  • ※既にLED化や間引き点灯していた為、削減効果よりも点灯範囲や時間を延ばしつつ削減効果がありました。
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