マンション・バリューアップ・
アワード2021
佳作
マンションライフ・シニアライフ部門
超高齢化社会における
管理会社の在り方と
コミュニティー形成の重要性について
柿田 剛 様
株式会社東急コミュニティー 大阪支店
目次
背景
目的
実施内容〈バリューアップ〉
実施結果
苦労した点・工夫した点
居住者の声
背景
目的
実施内容〈バリューアップ〉
実施結果
苦労した点・工夫した点
居住者の声
本件を実施するのに掛かった費用(掛かる費用)
本件を実施するのに掛かった費用
(掛かる費用)
本件を実施することで削減することが出来た費用(出来る費用)
本件を実施することで削減することが
出来た費用(出来る費用)
総人口に占めるおおむね65歳以上の老年人口比を高齢化率といい、2021年の日本の高齢化率は25.9%であり、世界でもトップクラスの超高齢社会に突入しています。
分譲マンションの「世帯主年齢60歳以上」の割合は49.2%にまで上昇しており、2世帯に1世帯が高齢者となっております。
また、2025年65歳以上の高齢者の5人に1人、80歳以上では4人に1人が認知症になると厚生労働省から発表されております。
当時私が担当する築40年のマンションでも65歳以上の高齢化率が約30%に及んでおり、住人間の関係性は良好なマンションでしたが、認知症によるトラブル、孤独死や老々介護、管理組合の高齢化などが問題視されておりました。
また、分譲マンションを「終の棲家」として選ぶ人も増えているため、ハード面・ソフト面においてより「持続可能性」が求められるようになってきておりました。
超高齢化社会が進む中で、持続可能な管理組合運営をハードな面・ソフトな面から行政の力も借りつつサポートし、「終の棲家」として快適で安全な環境づくりを行うことを目的としました。また、独居老人の孤独死が起こらないよう努めることも重要視しています。
①管理会社による居住者の状況把握
高齢者が多数居住するマンションであったため、日頃から高齢者にお声がけすること・メールボックスが溜まっていないか・季節感のある服装をしているか等の管理員と協力して状況把握を行っていました。
②地域包括支援センターとの連携
①にて実施した結果、メールボックスが溜まるようになり、会話に違和感を感じることがあり、管理費等も遅れがちになったことから、緊急連絡先の親族に連絡し、様子をみていただくことを依頼しました。しかし、親族は遠方に居住されており、なかなか対応が困難であった為、親族と相談の上、地域包括支援センターに定期的な訪問や親族の連絡先情報の共有を行いました。
③コミュニティによる高齢者の援護
その後、状況が悪化し、ゴミの分別ができないことや季節感のない服装等で出歩いたり、不安から救急車を呼ぶなどの奇行が増え、管理組合理事と相談し、居住者の中から有志を募り高齢者の援護を行いました。
具体的な例としては、メールコーナーのチェック、ゴミの分別を代わりに行う、専有部分の鍵の預かり等をマンションコミュニティの中で実施しました。認知症が進行した際には、金銭トラブルを回避するために、地域包括支援センターや介護制度等を活用し、室内に入室しない支援のみを行いました。
管理費等が滞納がちになり、親族に定期的にマンションに来ていただいた際に入金いただきましたが、親族とも頻繁に連絡するよう心掛けました。
安否確認ステッカーの
配布について
居住者の方々のサポートにより、遠方の親族との同居が可能になるまでの間大きな問題なく高齢者の援護を行うことができました。この事例を活かし、今でも居住者間での鍵の預かり制度やマニュアルを活用し緊急事態に対応しております。
管理組合の役員と管理会社で協力し、強固な信頼関係があったからこそ今回の事例にも対応できたと思っています。管理会社の業務は、ハードな面から建物の資産価値を向上するだけではなく、ソフトな面で居住者間でのコミュニティー形成のサポートをすることもマンションの資産価値に繋がると再確認しました。
また、社会的インフラとして重要な機能を持つ管理会社だからこそ、社会全体で直面している超高齢化社会に向け、居住者の皆様が「終の棲家」として安全かつ快適にマンションライフを送れるよう、管理組合を持続可能なものにする体制をより強化する必要性があると感じました。
■ 苦労した点・工夫した点
認知症であるかどうかの判断は困難であり、地域包括支援センターへの相談を行っても本人が支援を受け入れない時に、管理会社がどこまで入り込むことが正しいのかの難しい判断でした。
認知症に罹患した住民の徘徊などの際、親族が遠方にいたこともあり、身元の引き受けを居住者が行うことが多々あったが、時間も様々で、頻発していたため、居住者の負担が大きくなってしまいました。
今回は遠方の親族も対応いただいた為、管理費等の滞納も最低限で収まっていたが、身寄りがない高齢者の対応も今後大きな社会問題となり、管理会社の役割も大きくなっていくと感じました。
居住者の声
高齢で夫もなくしひとり暮らしの母は、認知症を発症しました。遠方に住んでいたこともあり、マンションの方々にお世話になってしまい申し訳ございません。行政のデイケアサービスを紹介して下さったり、なにかあった際にはすぐに連絡を下さり、遠方にいるながらも状況を把握しやすかったです。本当にありがとうございました。
母が亡くなり、遺産相続の際に右も左もわからず困っていたところ、アドバイスをいただき、ありがとうございました。部屋の売買に関して関連会社の紹介もして頂き無事に手続きが完了致しました。担当者の方の手際が良くスムーズでした。
などのお声を多数頂いております。
本件を実施するのに掛かった費用(掛かる費用)
本件を実施することで削減することが出来た費用
(出来る費用)
Ⓐつつじが丘ハイム
自主防災会規約
Ⓑつつじが丘ハイム自主
防災会活動マニュアル
Ⓑつつじが丘ハイム自主防災会
活動マニュアル
Ⓒつつじが丘ハイム
防災マニュアル
Ⓓ災害対応自動販売機
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